『四国の雄 長宗我部元親』 その21

『神の御身体が現る』

本能寺の変は元親に幸運をもたらした。

元親は信長の軍勢が向かうと聞いて、他国に踏み出して戦うのが心許なかったのでしょう。国内に留

まっていた。

信長は変死し、三好康長も河内に引き取ったと聞いても腰を上げず、はやり立つ一族や家老どもを押

えて形勢を見ていた。

高賀茂明神(土佐神社)
to.土佐神社
*主要社殿は長宗我部元親による造営で、重要文化財に指定されています。

8月初めになって、三好の一族である十河存保が讃岐の十河から阿波に出て来て勝瑞城に入ったと

聞くと、腰を上げた。

十河存保はなかなかの勇士であるから、ゆっくりしていると阿波は残らず切戻されてしまうと思ったの

でしょう。

岡豊城を出発して、当国の一宮高賀茂明神の前を通りかかったので、立ち寄って参詣し、しばし神前

に祈願をこらしながら居眠りをしていたかと見えたが、突然

「あっ!」

と叫んで夢からさめた面もちで、神前に近づいて、額を地につけて拝礼している様が尋常の教敬さで

はない、家臣らが驚いて見守っていると、暫くして席に戻り

「ありがたいことじゃ。急ぎ御手座(みてぐら:神に奉納する物)を捧げ、神楽を奉しまつれ」

という。

老臣らをはじめ近習の者どもはあきれて、返事もしないでいると、元親は顔色を変え

「汝(わいら)は今のありがたい奇端を拝しながら、かたじけないとも思わぬとはあきれた者どもぞ」

と、いとも不満げだ。家臣らは

「拙者は何ごとも拝しませぬ」

という。

「拝せぬ?拝せぬということがあるものか。まざまざもご示現あったものを」

「いや、なんにも拝みませぬ」

「しかとそうか」

「しかとさようででござる」

「さても奇妙。唯今まざまざとご神体あらわれ給い、おことばさえ賜わったものを。元親一人に拝ませ給う

たのでありますか。ああ、ありがたや」

と元親は拝礼する。



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pig 20150813




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