「軍事同盟の表の顔と裏の顔」 その4

『同盟に影あり涙あり、担保にされた女と子ども』

道義、忠節が衰え、実力だけがものをいう戦国時代には、人質が武将たちの戦略の道具として盛んに用

いられた。

武将たちは、同盟を結んだり、帰服したりすると、約束を守る担保として、肉親や家臣、またはその妻子な

どを引き渡した。

甲斐大和駅の武田勝頼公
ta.武田勝頼像(甲斐大和駅前)小

相手方にすれば人質さえとっておけば、たやさく約束を破ることはあるまい、と考えてのことです。

肉親や家臣、その妻子への情愛を戦略の手段として利用したのです。

この人質たちの生命は、常に危うい状態にあったのです。

いつ、どのように情勢が変化し、頼りの味方が裏切り約束を反故にするか全く予測できなかったからです。

もし、味方が裏切れば人質は捕虜と同様の処分、時には、それよりはるかに無残な取り扱いをされたので

す。

裏切った敵への憎しみが、人質に向けられ、見せしめとして殺されたからです。


武田信玄が没すると、武田方の武将たちの間に同様が生じ、将来性のある大名のもとに走る者がでた。

三河設楽郡の作手城の守将・奥平信昌もその一人でした。

彼は、徳川方に属していたが、信玄が三河に侵攻してくると武田方に服従し、妻を人質として勝頼に差し出

していた。

しかし、勝頼の将器を危ぶんだ信昌は、家康の成長性に注目し再び徳川方につくべく、城に火を放って逃げ

た。

人質の妻は悲劇です。

まだ16歳の妻は、ひたすら夫の救いを待ちわびたが、信昌の救出はなく離縁の知らせだけが届いた。

離縁によって、人質としての担保価値を消滅させ、妻を助けようとしたのでしょうが、勝頼は容赦なく磔(はりつ

け)にしています。

こうして武将たちの政治工作の道具として、多くの人質たちは、捨て殺しの悲運に泣いたのです。



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いつもありがとうございます。



pig 20160106





                           <参考文献:戦国武将おもしろ辞典(奈良本辰也監修)>
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No title

明けましておめでとうございます
(だいぶ経ってしまいましたが・・・)

株の売買のように命のやり取りをする時代・・・
大義、忠義を重んじ、美しく死ぬ・・・というのが武士なのでしょうか・・・
いつの代も、死ぬことは怖いことだと思うのですが、命の重さ、潔さには違いがあるのかも知れないですね
死ぬこと=悪とは限らず、死ぬこと=美にまで持って行く・・・
今も世界のどこかで起こっている内戦地でも同じなのかしら・・・?
平和な世に産まれてしまったので、同じ目線で理解することが難しいです

う〜〜ん・・・
新年早々、重いコメントになりましたが、今年もよろしくお願い致します ♪

ねこやすみ さん

ねこやすみさん、あけおめ!です。
今年もよろしくお願いします。

> 株の売買のように命のやり取りをする時代・・・

いい表現ですね!
まさに買ったり、売ったりの世界ですね。
最近、ビデオで韓国の王室ドラマに嵌ってみていましたが、同じ時代
朝鮮も売ったり買ったりの時代だったようです。

> 大義、忠義を重んじ、美しく死ぬ・・・というのが武士なのでしょうか・・・
> いつの代も、死ぬことは怖いことだと思うのですが、命の重さ、潔さには違いがあるのかも知れないですね
> 死ぬこと=悪とは限らず、死ぬこと=美にまで持って行く・・・

忠義を尽くして死ぬことは、「美」であったのでしょうね。

> 今も世界のどこかで起こっている内戦地でも同じなのかしら・・・?
> 平和な世に産まれてしまったので、同じ目線で理解することが難しいです

中東の戦争には「大義」はあるのでしょうか。
現代の紛争は、宗教や経済的な背景が大きいのでしょうね。

体調はすっかり戻られたのでしょうか。
ご自愛されてくださいね。
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平成26年6月30日に100城を制覇しました!

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*参考文献:日本100名城公式ガイドブック、Wikipedia



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