「夫への愛を貫きとおしたガラシャの娘」 その12
『秀吉の大坂城』
秀吉は、その後の鳥取城攻めでも同じく大規模土木工事を行って城を攻め落とす。
備中高松城攻めはそれらの大規模土木工事の集大成のような大規模工事によるもので、そのころ
の秀吉の戦争は兵刃を交えるのではなく、大規模土木工事によって城を封鎖し、敵を飢餓地獄に
陥らせて旗を挙げるという、それまでの戦争とはまったく異質の戦争を行っていた。
大坂城

従って、ずっと一緒に戦ってきた蜂須賀正勝にしても前野長康にしても、大規模土木工事には慣
れっこになっている。
秀吉が新しく造営する大坂城普請の創建奉行に任じられても、長康にはなんの戸惑いもなかった。
秀吉が練り上げた大坂城の構想はこうであったという。
七層の天守を中心に、大廈高楼、金殿玉楼を建て並べ、城外には諸将の屋敷を天王寺筋辺りまで
数百棟連ねさせ、周囲に幾重にも堀を巡らせる。さらに天守の北に広大な一画を設け、そこに茶
室あり草庵ありの山里という庭を造る。
山里は後に普請された江戸城にも設けられていますが、大坂城に設けられたのが最初であったの
でしょう。
それまでの城は防御を主眼としており、茶室あり草庵ありの山里など思いもつかぬ構想で、信長
が精魂を傾けた安土城にもありません。
はじめての近代的な城といわれている松永久秀の多聞城にもそれらしきものはありません。
この新しいタイプの城を築くのに、前野長康は千利休や故事来歴に詳しい幽斎の力を借りたとい
われます。
ランキングに参加しています

いつもありがとうございます。
江戸城のpiglet

<参考文献:戦国女人抄おんなのみち(佐藤雅美著)>
秀吉は、その後の鳥取城攻めでも同じく大規模土木工事を行って城を攻め落とす。
備中高松城攻めはそれらの大規模土木工事の集大成のような大規模工事によるもので、そのころ
の秀吉の戦争は兵刃を交えるのではなく、大規模土木工事によって城を封鎖し、敵を飢餓地獄に
陥らせて旗を挙げるという、それまでの戦争とはまったく異質の戦争を行っていた。
大坂城

従って、ずっと一緒に戦ってきた蜂須賀正勝にしても前野長康にしても、大規模土木工事には慣
れっこになっている。
秀吉が新しく造営する大坂城普請の創建奉行に任じられても、長康にはなんの戸惑いもなかった。
秀吉が練り上げた大坂城の構想はこうであったという。
七層の天守を中心に、大廈高楼、金殿玉楼を建て並べ、城外には諸将の屋敷を天王寺筋辺りまで
数百棟連ねさせ、周囲に幾重にも堀を巡らせる。さらに天守の北に広大な一画を設け、そこに茶
室あり草庵ありの山里という庭を造る。
山里は後に普請された江戸城にも設けられていますが、大坂城に設けられたのが最初であったの
でしょう。
それまでの城は防御を主眼としており、茶室あり草庵ありの山里など思いもつかぬ構想で、信長
が精魂を傾けた安土城にもありません。
はじめての近代的な城といわれている松永久秀の多聞城にもそれらしきものはありません。
この新しいタイプの城を築くのに、前野長康は千利休や故事来歴に詳しい幽斎の力を借りたとい
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<参考文献:戦国女人抄おんなのみち(佐藤雅美著)>
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なるほど、大阪城に茶室とは
>それまでの城は防御を主眼としており、茶室あり草庵ありの山里など思いもつかぬ構想で、信長が精魂を傾けた安土城にもありません。はじめての近代的な城といわれている松永久秀の多聞城にもそれらしきものはありません。
この新しいタイプの城を築くのに、前野長康は千利休や故事来歴に詳しい幽斎の力を借りたといわれます。
〇なるほど、大阪城に茶室とは、面白い記事でした。
歴史ブログならではの記事ですね。
草々
この新しいタイプの城を築くのに、前野長康は千利休や故事来歴に詳しい幽斎の力を借りたといわれます。
〇なるほど、大阪城に茶室とは、面白い記事でした。
歴史ブログならではの記事ですね。
草々
No title
長康
信頼のおける、部下、友、だったのでしょうね。
でも、最後を知っているだけに、悲しいです。
ポチ全部。
信頼のおける、部下、友、だったのでしょうね。
でも、最後を知っているだけに、悲しいです。
ポチ全部。
ささげくん さま
ささげくんさん、こんにちは。
秀吉さんはアイデアマンですよね。
茶会を多く催した秀吉さんらしい発想だと思いますが・・・。
秀吉さんはアイデアマンですよね。
茶会を多く催した秀吉さんらしい発想だと思いますが・・・。
雫 さま
雫さん、こんにちは。
いつもありがとうございます。
秀吉さんには譜代が少ないのですから、家臣を大事に
しないといけなかったのでしょうね。
これが、後の結果として表れた気がしています。
いつもありがとうございます。
秀吉さんには譜代が少ないのですから、家臣を大事に
しないといけなかったのでしょうね。
これが、後の結果として表れた気がしています。