「夫への愛を貫きとおしたガラシャの娘」 その26
『秀次窮地に』
於長は支度を整え、駕籠にゆられて伏見に向かった。
そのすぐあと、伏見から秀吉の側近、石田三成、増田長盛、長束正家3人連盟の、長重宛の書状
が届き、こうあった。
「明日早々に、伏見の評定所に出頭するよう」
石田三成(1560-1600年)

秀次の供をするつもりでいたが、早々とある。長重は朝まだ明けぬうちに聚楽第に出向き、秀次
と木村重茲とに別れの挨拶をして、伏見に向かった。
「まいりました」
評定所の門をくぐり、到着した旨を告げると、壇上にいた増田長盛がいう。
「中村式部少輔殿にあずける。御沙汰があるまで、神妙に控えておるよう」
「かしこまりました」
駿州府中で14万5千石をとる中村一氏の伏見の屋敷に長重は預けられた。
同じころ、行列を仕立てて伏見に向かっていた秀次は五条の橋を渡り、東山の大仏前にさしかか
った。
そこへ
「上意である」
と声がかかり、行列は差し止められ、秀次もまた若州小浜で6万2千石をとる木下勝俊の伏見
の屋敷に預けられた。
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いつもありがとうございます。

<参考文献:戦国女人抄おんなのみち(佐藤雅美著)>
於長は支度を整え、駕籠にゆられて伏見に向かった。
そのすぐあと、伏見から秀吉の側近、石田三成、増田長盛、長束正家3人連盟の、長重宛の書状
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「明日早々に、伏見の評定所に出頭するよう」
石田三成(1560-1600年)

秀次の供をするつもりでいたが、早々とある。長重は朝まだ明けぬうちに聚楽第に出向き、秀次
と木村重茲とに別れの挨拶をして、伏見に向かった。
「まいりました」
評定所の門をくぐり、到着した旨を告げると、壇上にいた増田長盛がいう。
「中村式部少輔殿にあずける。御沙汰があるまで、神妙に控えておるよう」
「かしこまりました」
駿州府中で14万5千石をとる中村一氏の伏見の屋敷に長重は預けられた。
同じころ、行列を仕立てて伏見に向かっていた秀次は五条の橋を渡り、東山の大仏前にさしかか
った。
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「上意である」
と声がかかり、行列は差し止められ、秀次もまた若州小浜で6万2千石をとる木下勝俊の伏見
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