加藤清正 Ⅱ その42
『久兵衛を捕らえる』
虎之介は師匠の塚原小伝次の教えを真向正面に、それを信仰している。
敵が攻撃に出ると見て、さげていた刀を振りかざしながら、さっと進んだ。
両者の動きは同時になり、従って横に薙いで来た久兵衛の刀は、ふりかざそうとする虎之介の烈しく
ぶちあたった。
熊本城の清正公

第一撃を受け止められとみた久兵衛は、飛び退って第二撃を加えようとしたが、一歩も退らないとし
ている虎之介はそのまま踏み込んで、真向上段からエイヤと斬り下ろした。
刀はうなりを発して振り下ろされたが、3尺2尺という長い刀です。
ずいぶん高くにあった梁に刃先がガッキと音を立てて斬り込まれた。
『しめた!』
久兵衛はふみこみざま、思うままに横に薙いだ。
しかし、ここでも虎之介は退らない。
梁に刀を斬り込んだと知ると同時に、柄から手を離し、大手を広げて踏み込んだ。
そのため、久兵衛は柄で虎之介の胴をはらうことになり、同時に躰に虎之介のからだが激突し、け倒
れ、のしかかった。
久兵衛は刀をはね飛ばされていたので、両手で虎之介の顔をかきむしろうとした。
その両手を虎之介は両手で一つずつつかんでおいて、ひたいで思うさまに久兵衛の鼻柱をくらわした。
猛烈な頭突きに、久兵衛は鼻血をたらして気を失った。
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いつもありがとうございます。

<参考文献:海音寺潮五郎「加藤清正」>
虎之介は師匠の塚原小伝次の教えを真向正面に、それを信仰している。
敵が攻撃に出ると見て、さげていた刀を振りかざしながら、さっと進んだ。
両者の動きは同時になり、従って横に薙いで来た久兵衛の刀は、ふりかざそうとする虎之介の烈しく
ぶちあたった。
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ている虎之介はそのまま踏み込んで、真向上段からエイヤと斬り下ろした。
刀はうなりを発して振り下ろされたが、3尺2尺という長い刀です。
ずいぶん高くにあった梁に刃先がガッキと音を立てて斬り込まれた。
『しめた!』
久兵衛はふみこみざま、思うままに横に薙いだ。
しかし、ここでも虎之介は退らない。
梁に刀を斬り込んだと知ると同時に、柄から手を離し、大手を広げて踏み込んだ。
そのため、久兵衛は柄で虎之介の胴をはらうことになり、同時に躰に虎之介のからだが激突し、け倒
れ、のしかかった。
久兵衛は刀をはね飛ばされていたので、両手で虎之介の顔をかきむしろうとした。
その両手を虎之介は両手で一つずつつかんでおいて、ひたいで思うさまに久兵衛の鼻柱をくらわした。
猛烈な頭突きに、久兵衛は鼻血をたらして気を失った。
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<参考文献:海音寺潮五郎「加藤清正」>
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