加藤清正 Ⅱ その46
『下剋上』
下剋上――下級の者が上級の者をしのぐ。
つまり、足利将軍の勢いは細川菅領に圧せられ、細川の勢いはその執事・三好に奪われ、三好の勢い
はその家宰・松永秀久に握られるというのが、中央の情勢であったが、地方でも同じであった。
鎌倉以来、または室町以来の守護大名の勢いはその家来ら・また家来に奪われた。
小谷城京極丸

たとえば、尾張は足利幕府の三管領の一つである斯波家の菅国であるが、斯波家の守護代である上下
両織田家のものとなり、さらに下の織田家の奉行の一人である信長の父・信秀が全部自分のものにし
ているのです。
日本全国どこもそうであったのです。
北近江の京極家もそうであった。
家臣らに所領を削りとられ、最後に残った土地も家臣・浅井氏に奪われ、わずかに家名だけを残し、
浅井家の客分となっていたのです。
しかも、京極家の当主・高次は、この時、わずか15歳、その弟・高知は6歳でした。
ですから、石田佐吉の家は京極家のもと被官とはいえ、それはずっと昔のことで、はるかに前から京
極家との関係は切れ、すっかり帰農していたのです。
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いつもありがとうございます。

<参考文献:海音寺潮五郎「加藤清正」>
下剋上――下級の者が上級の者をしのぐ。
つまり、足利将軍の勢いは細川菅領に圧せられ、細川の勢いはその執事・三好に奪われ、三好の勢い
はその家宰・松永秀久に握られるというのが、中央の情勢であったが、地方でも同じであった。
鎌倉以来、または室町以来の守護大名の勢いはその家来ら・また家来に奪われた。
小谷城京極丸

たとえば、尾張は足利幕府の三管領の一つである斯波家の菅国であるが、斯波家の守護代である上下
両織田家のものとなり、さらに下の織田家の奉行の一人である信長の父・信秀が全部自分のものにし
ているのです。
日本全国どこもそうであったのです。
北近江の京極家もそうであった。
家臣らに所領を削りとられ、最後に残った土地も家臣・浅井氏に奪われ、わずかに家名だけを残し、
浅井家の客分となっていたのです。
しかも、京極家の当主・高次は、この時、わずか15歳、その弟・高知は6歳でした。
ですから、石田佐吉の家は京極家のもと被官とはいえ、それはずっと昔のことで、はるかに前から京
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<参考文献:海音寺潮五郎「加藤清正」>
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