加藤清正 Ⅱ その90
『秀吉の陣営法』
虎之介は秀吉から、絶えず学びつづけた。
その1
こんな長期戦になると、士卒は退屈する。
戦局が膠着して進展しないと、意気も消沈する。
秀吉陣から見る三木城

秀吉はそのような際における、士卒の気力を励ますことが誠に巧みであった。
三木城の攻囲2年目の春のある夜、秀吉は虎之介らを引き連れて、ひそかに諸陣を巡回すると、ある
陣で太鼓を打ち鳴らし、小唄を唄う声が聞こえた。
近づいて覗くと、具足を着た兵が3人いて、ひとりは具足櫃に腰かけて太鼓を打ち鳴らし、ひとりは
扇を構えて謡い、ひとりは盃をあげて酒を飲んでいる。
秀吉は虎之介ら供の者を振りかえり
「退屈せぬ奴ばらじゃな。酒をとらせよ。もっとも、過ごさぬようにと言葉をそえよ」
と、機嫌よく言って、本陣に帰ると酒樽を届けさせた。
その2
ある陣所で空き地に青々した野菜を作っているのを見て
「これは一段とよい。褒美をつかわす」
と、白米数俵をつかわした。
その3~その5は次回に
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いつもありがとうございます。

<参考文献:海音寺潮五郎「加藤清正」>
虎之介は秀吉から、絶えず学びつづけた。
その1
こんな長期戦になると、士卒は退屈する。
戦局が膠着して進展しないと、意気も消沈する。
秀吉陣から見る三木城

秀吉はそのような際における、士卒の気力を励ますことが誠に巧みであった。
三木城の攻囲2年目の春のある夜、秀吉は虎之介らを引き連れて、ひそかに諸陣を巡回すると、ある
陣で太鼓を打ち鳴らし、小唄を唄う声が聞こえた。
近づいて覗くと、具足を着た兵が3人いて、ひとりは具足櫃に腰かけて太鼓を打ち鳴らし、ひとりは
扇を構えて謡い、ひとりは盃をあげて酒を飲んでいる。
秀吉は虎之介ら供の者を振りかえり
「退屈せぬ奴ばらじゃな。酒をとらせよ。もっとも、過ごさぬようにと言葉をそえよ」
と、機嫌よく言って、本陣に帰ると酒樽を届けさせた。
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ある陣所で空き地に青々した野菜を作っているのを見て
「これは一段とよい。褒美をつかわす」
と、白米数俵をつかわした。
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<参考文献:海音寺潮五郎「加藤清正」>
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