加藤清正 Ⅱ その91
『三木の干殺し』
その3
別所の家来の中村忠滋という者に、密使をつかわして、別所を裏切ってこちらの人数を城内に引き入
れるなら、重い恩賞をつかわそうと申し入れさせたところ、中村は承知の旨を答えて、娘を人質によ
こした。しかし、これは偽りで、つかわした数十人はひとり残らず討ち取られた。
別所長治公像(三木城)

「憎いやつめ」
秀吉は激怒して、人質の娘を磔にかけて殺した。
三木落城の後、中村は行くえ不明になったが、丹波の山中で発見され、捕らえられた。
秀吉は
「三木で俺を騙したこと、憎いやつめ。火あぶり、のこ引きにもしてくれようと思ったが、主君に対
する忠節のために、最愛の娘を捨て殺しにしたのじゃ。志のほど殊勝でもある。助けてくれる」
と言って、3千石を与えて召し抱えた。
その4
三木開城の時、秀吉は妻ねねの妹“おこい”の婿で、執事役をさせている浅野長政に申しふくめて、
酒を角樽につめて10荷、種々の肴とともに、丁重な手紙をつけて別所小三郎におくった。
小三郎らはこの酒肴をもって、終夜別宴を開いてなごりおしみ、翌日、腹を切った。
その5
三木城は兵糧攻めによって、城中飢えて開城したのですが、秀吉は10数個の大釜に粥を煮立てさせ、
開城とともに城兵らに与えて、飢えを救った。
その他、秀吉の武将としての機略や、人心の収攬法や、人間としての仁愛心など、虎之介はひとつひ
とつを学びとったという。
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いつもありがとうございます。

<参考文献:海音寺潮五郎「加藤清正」>
その3
別所の家来の中村忠滋という者に、密使をつかわして、別所を裏切ってこちらの人数を城内に引き入
れるなら、重い恩賞をつかわそうと申し入れさせたところ、中村は承知の旨を答えて、娘を人質によ
こした。しかし、これは偽りで、つかわした数十人はひとり残らず討ち取られた。
別所長治公像(三木城)

「憎いやつめ」
秀吉は激怒して、人質の娘を磔にかけて殺した。
三木落城の後、中村は行くえ不明になったが、丹波の山中で発見され、捕らえられた。
秀吉は
「三木で俺を騙したこと、憎いやつめ。火あぶり、のこ引きにもしてくれようと思ったが、主君に対
する忠節のために、最愛の娘を捨て殺しにしたのじゃ。志のほど殊勝でもある。助けてくれる」
と言って、3千石を与えて召し抱えた。
その4
三木開城の時、秀吉は妻ねねの妹“おこい”の婿で、執事役をさせている浅野長政に申しふくめて、
酒を角樽につめて10荷、種々の肴とともに、丁重な手紙をつけて別所小三郎におくった。
小三郎らはこの酒肴をもって、終夜別宴を開いてなごりおしみ、翌日、腹を切った。
その5
三木城は兵糧攻めによって、城中飢えて開城したのですが、秀吉は10数個の大釜に粥を煮立てさせ、
開城とともに城兵らに与えて、飢えを救った。
その他、秀吉の武将としての機略や、人心の収攬法や、人間としての仁愛心など、虎之介はひとつひ
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<参考文献:海音寺潮五郎「加藤清正」>
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