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加藤清正 Ⅱ その330

『秀吉の暮れのあいさつ』

浅野長政は立ち上がって、部屋の外を見回してから、席に帰った。

しばらく火箸をとって手あぶりの火を積み直してから、ぼそぼそと語り始めた。

「今から思うと、殿下の大明征伐の思い立ちは、久しい以前のものであった。織田右府公がまだ生き

ておいでの時だ。殿下が鳥取城を攻め落とされた歳の暮れ、歳暮のご挨拶のため、安土に帰られるこ

とがあったの、そちも覚えていよう」

と、長政は語った。

安土城羽柴秀吉邸跡
az.安土城羽柴秀吉邸跡

清正は頷いた。

忘れもしない、それは天正9年12月20日のことであった。

秀吉は毎年、年の暮れには安土に帰って信長に歳暮の挨拶をする習わしがあったが、この年は10月

に鳥取城を攻め落とし山陰道の経略が大いにはかどった年であるので、別して勇み立って帰って、お

びただしい献上物をした。

献上の品物をのせた台が200余もあり、安土城の山の下から城門まで並べてもまだ余ったので、人

々はこれほどおびただしい献上物は、古今、聞きもおよばぬことであると、目をおどろかされた。

信長も天守閣の上から望見して、舌を巻いて驚き

「大気ものの筑前のすることを見よ。やつは志那・天竺を退治せよと命じたとて、いなむまじき気性

のやつである」

と言ったという世間の噂であったが、やがてお目通りしてからの信長の機嫌はこうであった、これは

秀吉自身の口から、清正は聞いた。



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robin 20231128




<参考文献:海音寺潮五郎「加藤清正」>
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