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加藤清正 Ⅱ その336

『清正の見送り』

清正は大津まで見送って、道のかたわらに荒むしろを敷いて座っていた。

秀吉はその前まで来ると、馬を乗りとどめ

「やあ!虎之介」

と叫び、丹塗りの鞭をあげて差し招いた。

加藤清正
ka.加藤清正 004

「来い、来い」

「は!」

清正は立ち上がり、小腰をかがめて出て行った。

清正のたくましい肩を、ほとほとと鞭でたたきながら、秀吉は笑って言う。

「遠国から、わざわざの見送り、大儀である。うれしいぞ。しかし、関東の征伐など、手間はかか

らぬ。たちまち踏みつぶしてくれるであろう。あとは奥州まで行くが、これもひとのした。ざっと

日本国中が片付いたことになる。涼風の吹く頃までには帰って来る。身を達者にして、国の政治、

油断なくつとめるのじゃぞ」

あたり一面に響く大きな声である。

愛情にあふれている声でもある。

そのあたりには見送りの大名らが相当いたが、皆うらやましげな目で見ていた。

清正は嬉しさにほろほろと涙がこぼれてきた。

この時代の君臣の情は、旦那と妻妾どもとのようなものであって、自由な魂を持つ現代人の目には、

いまいましく感ずることがありますが、これは時代の社会組織によるのでしから、仕方ないことで

しょう。

歴史時代の人を律するには、その時代をもってしなければならない。

現代の人を見る目で、見てはいけないのです。



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robin 20231204




<参考文献:海音寺潮五郎「加藤清正」>
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