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加藤清正 Ⅱ その418

『景応舜は射殺される』

中富は士分の者ひとりを選び、兵を3人付けて、本陣に送って行くように言いつけた後、自分はさ

らに巡回を続けることにしたが、別れて一町ほども行った時、後方でつづけさまに銃声が2発聞こ

えた。

hi.火縄銃 04


急ぎ、馬を返し急行すると、先刻の村から小半町行ったあたりの、道から10数間わきの藪陰から、

先刻の兵らが両手両足をかかえて死体らしいものを運び出して来るのを見た。

「どうした?汝ら、何をしているのだ!」

中富は絶叫しながら、土煙を立てて、畑の中を真っすぐに疾駆して行った。

てっきり、めんどうがって射殺したに違いないと思ったのです。

兵らは死体をかかえたまま、立ち止まっていた。

「どうしたのじゃ!今の鉄砲は汝らじゃろ!」

どなりながら、すさまじい顔で馬を飛び降りた。

士分の者がきっと顔を上げ、口をとがらせて答えた。

「こいつ、逃げようとしたのでござる。あの土手のところまで来ると、にわかに便がしとうなった

というので、許して、見張りもつけず放しましたところ、この藪に入ったのでござるが、何やら様

子がおかしいので、駆けつけて来ましたところ、藪の向こうに抜けて走り出していました。それで

撃ったのでござる。一発目は腰をかすめ、後の一発が首を打ちくだいて、そのまま死んでしもうた

のでござる」

いつわりはないと思われた。

仕方はない。

中富は死体を持たせて、本陣に帰り、清正に報告した。

ともかくも、小西に話す必要があると思ったので、自ら小西の本陣に向かった。



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robin 20240227




<参考文献:海音寺潮五郎「加藤清正」>
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